問題1
斑入り(緑と白が混じる)の葉の緑色の部分と白色の部分を同じ条件で光にさらし、その後ヨウ素液ででんぷん反応を調べたところ、緑色の部分は青紫色になり、白色の部分はほとんど変色しなかった。最も適切な理由はどれか。
- 白色の部分は葉緑体(クロロフィル)が欠けているか極端に少なく、光を受けても光合成ででんぷんをほとんど合成できないためヨウ素液で青紫色にならない。
- 白色の部分はもともとでんぷんを合成しているが、加熱・脱色処理ででんぷんが溶け出して試験に残らなかったためヨウ素液で青紫色にならない。
- 白色の部分は気孔がないため二酸化炭素の供給が受けられず光合成できないためヨウ素液で青紫色にならない。
- 白色の部分では葉のpHが異なりヨウ素とでんぷんの反応が抑えられているためヨウ素液で青紫色にならない。
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正解:1番(白色の部分は葉緑体(クロロフィル)が欠けているか極端に少なく、光を受けても光合成ででんぷんをほとんど合成できないためヨウ素液で青紫色にならない。)
解答の補足:斑入りの白い部分は葉緑体が欠如または極端に少ないため光をエネルギーに変えてでんぷんを合成できないことが標準的な説明であり、ヨウ素での呈色が起きない直接的な理由になる。
問題2
鉢植え(鉢+植物)の全体質量が実験開始時320.0 gで8時間後に316.0 gになり、同じ条件で土だけを置いた対照では8時間で0.2 g減少した。葉の蒸散による水の損失量は1時間あたり何グラムか(小数第3位まで示す)か。
- 0.400 g/h
- 0.475 g/h
- 0.500 g/h
- 0.675 g/h
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正解:2番(0.475 g/h)
解答の補足:鉢+植物の減少は320.0−316.0=4.0 g、土のみの減少0.2 gを差し引くと植物由来の水の損失は3.8 g。3.8 g ÷ 8 h = 0.475 g/hである。
問題3
「受粉」と「受精」の違いについて、どちらが先に起こるかを含めて正しく説明しているのはどれか。
- 受粉は花粉が柱頭に付着することであり、これが先に起こり、その後に花粉管が伸びて精細胞と胚珠の卵が合体する受精が起こる。
- 受粉は精子と卵子が合体することであり、受精は花粉が柱頭に付着することである。
- 受精は花粉が柱頭に付着することであり、受粉はその後に花粉管が伸びる現象である。
- 受粉と受精は同時に起こる過程であり、順序はない。
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正解:1番(受粉は花粉が柱頭に付着することであり、これが先に起こり、その後に花粉管が伸びて精細胞と胚珠の卵が合体する受精が起こる。)
解答の補足:受粉は花粉粒の移動・付着の過程で、受精はその後に花粉管を通じて精細胞が卵と結合する過程であるため、受粉が先に起こる。
問題4
茎の横断面で維管束(師管・木部)が散在しており、葉の葉脈が平行脈である草本が観察された。この植物は単子葉類か双子葉類か、最も適切に述べているのはどれか。
- 単子葉類である(茎の維管束が散在し、葉脈が平行脈であるため)。
- 双子葉類である(茎の維管束が散在し、葉脈が平行脈であるため)。
- 単子葉類であるが、葉脈は網状脈であるはずなので観察記録に誤りがある。
- 双子葉類であるが、葉脈が平行ならば維管束は輪状に並ぶはずなので観察記録に誤りがある。
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正解:1番(単子葉類である(茎の維管束が散在し、葉脈が平行脈であるため)。)
解答の補足:単子葉類は茎断面で維管束が散在し、葉脈が平行脈である特徴があり、提示された観察と一致する。
問題5
同じ種子を4条件で置いた実験で、発芽したのは (B) 湿潤・暗所 と (D) 湿潤・明所 のみであった。条件は (A) 乾燥・暗所、(B) 湿潤・暗所、(C) 湿潤・酸素がない(油で封)・暗所、(D) 湿潤・明所。発芽に必要な要因と不要な要因の組合せとして最も適切なのはどれか。
- 必要:水のみ。光と酸素は不要である。
- 必要:水と酸素。光は不要である。
- 必要:水と光。酸素は不要である。
- 必要:酸素と光。水は不要である。
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正解:2番(必要:水と酸素。光は不要である。)
解答の補足:B(湿潤・暗所)は発芽し、C(湿潤・無酸素)は発芽しなかったため酸素が必要で、A(乾燥)は発芽しないため水も必要である。光はDとBの両方で発芽したため必須ではない。
問題6
顕微鏡で同じ葉の表皮を5視野(各視野の面積0.2 mm²)観察して気孔数がそれぞれ12、10、11、13、14個だった。この葉の気孔密度(1 mm²あたり)と、気孔密度が高い葉が蒸散に与える影響として最も適切な組合せはどれか。
- 気孔密度=12 個/mm²で、気孔密度が高いと蒸散は減少する。
- 気孔密度=60 個/mm²で、気孔密度が高いと蒸散は増加する。
- 気孔密度=240 個/mm²で、気孔密度が高いと蒸散は増加する。
- 気孔密度=30 個/mm²で、気孔密度が高いと蒸散は減少する。
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正解:2番(気孔密度=60 個/mm²で、気孔密度が高いと蒸散は増加する。)
解答の補足:平均個数は(12+10+11+13+14)÷5=12 個/視野(0.2 mm²)。1 mm²あたりは12 ÷ 0.2=60 個/mm²。気孔が多いと気体交換の面積が増え、一般に蒸散量は増える。
問題7
海岸近くの塩分の高い土壌に植えられた植物がしおれる理由を、根から見た水の移動の観点で最も適切に説明しているのはどれか。
- 塩分が多いと土壌中の水の実効的な水ポテンシャルが低下し、土の水ポテンシャルが根の細胞内より小さくなるため根から根へ水は流れにくくなり吸水できなくなる。
- 塩分が多いと葉の気孔が閉じて蒸散が増加し、その結果水が足りなくなってしおれる。
- 塩分が多いと土中の酸素が増えて根の呼吸が高まりすぎるため水分の吸収が低下してしおれる。
- 塩分が多いと土壌の水ポテンシャルが高くなり、根が過剰に吸水して細胞が破れてしおれる。
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正解:1番(塩分が多いと土壌中の水の実効的な水ポテンシャルが低下し、土の水ポテンシャルが根の細胞内より小さくなるため根から根へ水は流れにくくなり吸水できなくなる。)
解答の補足:塩分は土壌の自由水の引力を強め(水ポテンシャルを低下させ)、根細胞より水ポテンシャルが低くなると水の移動が逆になり吸水が阻害されてしおれが生じる。
問題8
針葉をもち球果(松ぼっくり)をつける植物群について、種子が果実に包まれているかどうかと、所属する植物群と代表例として最も適切なのはどれか。
- 種子は果実に包まれていないので裸子植物であり、代表例はマツ属(Pinus)である。
- 種子は果実に包まれているので被子植物であり、代表例はマツ属(Pinus)である。
- 種子は果実に包まれていないので裸子植物であるが代表例はバラ科である。
- 種子は果実に包まれているので被子植物であり、代表例はスギ属である。
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正解:1番(種子は果実に包まれていないので裸子植物であり、代表例はマツ属(Pinus)である。)
解答の補足:針葉・球果を持つ植物は裸子植物で、種子は果実に包まれず裸出している。マツ属は代表的な裸子植物である。
問題9
水草エロデアを同じ条件で用い、光強度を低・中・高にしたときの1分あたりの気泡数がそれぞれ2個、6個、12個であった。この結果から光強度と酸素発生(光合成速度)の関係と、光がその実験で制限要因になっているかどうかの説明として最も適切なのはどれか。
- 気泡数は低:中:高=2:6:12で比は1:3:6、光強度が上がるほど酸素発生が増えているので光は制限要因である。
- 気泡数は低:中:高=2:6:12で比は1:3:6、しかし高での増加率が小さいため光はすでに飽和しているので制限要因ではない。
- 気泡数は低:中:高=2:6:12で比は1:3:6、気泡は温度依存なので光とは無関係である。
- 気泡数は低:中:高=2:6:12で比は1:3:6、気泡数だけでは光合成速度を比較できないので判断できない。
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正解:1番(気泡数は低:中:高=2:6:12で比は1:3:6、光強度が上がるほど酸素発生が増えているので光は制限要因である。)
解答の補足:気泡数が光強度に応じて増加しており、低→中→高で明確に上昇しているため、この範囲では光が光合成速度を制限する要因であると判断できる。
問題10
ある花の特徴:花弁は小さく目立たない、花粉を大量に作る、柱頭(雌しべの先端)は羽状に広がっている、においがない。この花の主な受粉の方法とその理由として最も適切なのはどれか。
- 風媒(風による受粉)である。花粉が少なくても飛散しやすく、羽状の柱頭は風で飛来する花粉を受けやすいため。
- 昆虫媒(虫による受粉)である。花弁が小さく目立たないが多数の花粉を昆虫が運ぶため。
- 自家受粉である。花粉は花内で受粉するために大量に作られるため。
- 鳥媒(鳥による受粉)である。においがなく羽状の柱頭は鳥を誘引するため。
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正解:1番(風媒(風による受粉)である。花粉が少なくても飛散しやすく、羽状の柱頭は風で飛来する花粉を受けやすいため。)
解答の補足:風媒花の典型的特徴は小さな目立たない花、花粉の大量生産、羽状の柱頭(糸状の柱頭)などであり、においは不要であるため風媒が最も適当である。