解法ノート

理科-4択問題-状態変化-難しい

中学1年・状態変化(難しい)レベルの独立した四択問題10問

問題1

同じ温度・同じ質量の水を2つの容器に入れて同じ場所に置いた。容器Aは浅くて水面の面積が大きく、容器Bは深くて水面の面積が小さい。一定時間後に残る水の質量を比較するとどれが正しいか。

  1. 容器Aの水の質量が小さくなる(蒸発が表面積に比例して大きくなるため)
  2. 容器Bの水の質量が小さくなる(深い容器ほど熱を保持して蒸発が進むため)
  3. 両方ともほぼ同じ水の質量になる(質量が同じなので蒸発量に差は出ないため)
  4. どちらが少なくなるかは風や気温の変化が分からないと判断できない
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正解:1番(容器Aの水の質量が小さくなる(蒸発が表面積に比例して大きくなるため)) 解答の補足:蒸発は液体表面から分子が気化する現象であり、表面積が大きいほど単位時間当たりに気化する分子数が増えるため、同条件では容器Aの水量がより減る。

問題2

発展(中学範囲外を含む):この設問は潜熱を用いる熱量の定量計算を含む。使用する定義・公式・単位は問題文中で確認する。 水を加熱すると温度が上がるが、沸騰点付近で温度が一定に保たれる時間(温度の横ばい)が生じる。この横ばいの間に水の内部で起きていることとして最も適切なのはどれか。

  1. 加えた熱は主に水の温度を上げる仕事に使われているため分子の平均運動エネルギーが増える
  2. 加えた熱は水の液体状態の分子間の結びつきを弱めて気体にする仕事(蒸発のための潜熱)に使われているため温度が変わらない
  3. 沸騰中は分子の運動が止まるため温度の上昇が見られなくなる
  4. 横ばいは観測誤差で起きる現象であり、実際には温度は常に上がり続ける
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正解:2番(加えた熱は水の液体状態の分子間の結びつきを弱めて気体にする仕事(蒸発のための潜熱)に使われているため温度が変わらない) 解答の補足:沸騰点で加えた熱は温度上昇ではなく相変化に必要な潜熱に使われ、水の分子が液体から気体へ変わるため横ばいとなる。

問題3

発展(中学範囲外を含む):この問題では比熱や融解熱を用いる。比熱は物質1 gの温度を1°C上げるのに必要な熱量(J/g·°C)、融解熱は固体1 gを融かすのに必要な熱量(J/g)を表す。
質量50 gの氷が-10°Cにある。この氷を20°Cの液体の水にするのに必要な熱量Qとして最も近いものを選べ。比熱(氷)=2.1 J/g·°C、融解熱(氷→水)=334 J/g、比熱(水)=4.2 J/g·°C とする。

  1. 21,950 J(氷を0°Cまで温める+融解+水を20°Cまで温めるの和)
  2. 16,700 J(融解熱のみを計算した値)
  3. 5,250 J(氷を0°Cまで温め、融解を考えない値)
  4. 42,000 J(計算を倍に誤った値)
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正解:1番(21,950 J(氷を0°Cまで温める+融解+水を20°Cまで温めるの和)) 解答の補足:Q = 50×2.1×10(氷の加熱) + 50×334(融解) + 50×4.2×20(水の加熱) = 1,050 + 16,700 + 4,200 = 21,950 J となる。

問題4

暑い屋外で冷蔵庫から出した冷たい缶飲料の外側に水滴がつく主な理由として最も適切なのはどれか。

  1. 缶の内側から水が染み出して表面に水滴ができるため
  2. 缶が周囲の空気を冷やし、その部分の空気の温度が露点以下になって空気中の水蒸気が凝縮するため
  3. 缶の金属が水分を吸収して表面に水滴が発生するため
  4. 缶の周りだけ気圧が下がり空気中の水が沸騰して水滴になるため
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正解:2番(缶が周囲の空気を冷やし、その部分の空気の温度が露点以下になって空気中の水蒸気が凝縮するため) 解答の補足:冷たい表面に触れた空気が冷やされると飽和した水蒸気が液体に凝縮して水滴となる。これは露点以下になることが原因である。

問題5

標高が高い山では水が100°Cより低い温度で沸騰する。これを最もよく説明しているのはどれか。

  1. 高地では空気中の酸素が少ないため水が早く沸騰する
  2. 周囲の気圧(大気圧)が低いため、液体の蒸気圧が外部の気圧に等しくなる温度が低くなる
  3. 高地では空気が冷たいので水の沸点が低くなる
  4. 標高が高いと水分子の運動が速くなり沸騰しやすくなる
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正解:2番(周囲の気圧(大気圧)が低いため、液体の蒸気圧が外部の気圧に等しくなる温度が低くなる) 解答の補足:沸騰は液体の蒸気圧が外圧と等しいときに起こるため、外圧(大気圧)が低い高地ではその温度が低くなる。

問題6

固体が直接気体になる現象(昇華)と、液体の表面から気体になる現象(蒸発)の違いとして正しい説明と具体例の組合せはどれか。

  1. 昇華は固体が一度も液体にならず直接気体になる現象で例としてドライアイスやヨウ素がある;蒸発は液体の表面から気体になる現象で例として濡れた地面の乾燥がある
  2. 昇華は液体が急に気体になる現象で例として沸騰がある;蒸発は固体が気体になる現象で例として氷の昇華がある
  3. 昇華は気体が固体になる現象で例として霜がある;蒸発は液体の温度が下がる現象で例として冷却がある
  4. 昇華と蒸発は同じ現象であり、単に呼び方が異なるだけで例も共通である
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正解:1番(昇華は固体が一度も液体にならず直接気体になる現象で例としてドライアイスやヨウ素がある;蒸発は液体の表面から気体になる現象で例として濡れた地面の乾燥がある) 解答の補足:昇華は固体→気体、蒸発は液体表面からの気化であり、それぞれドライアイスや濡れた地面の乾燥が典型例である。

問題7

海水を加熱して発生した水蒸気を冷却して集める操作(簡易的な蒸留)を行ったとき、集められる液体と残る塩のふるまいとして正しいものはどれか。

  1. 集められる液体はほぼ純粋な淡水になり、塩は蒸留器内に残る
  2. 集められる液体にも塩が同じ濃度で含まれる(蒸発で塩も一緒に気化するため)
  3. 加熱すると塩が分解して気体となり集めた液体に酸が混ざる
  4. 蒸留では水も塩も同時に凝縮して両方が混ざったまま得られる
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正解:1番(集められる液体はほぼ純粋な淡水になり、塩は蒸留器内に残る) 解答の補足:水は蒸発して気体になり凝縮して淡水となるが、食塩は通常気化しないため加熱した容器に残る。

問題8

発展(中学範囲外を含む):この設問は比熱を用いる熱量の定量計算を含む。使用する定義・公式・単位は問題文中で確認する。 同じ温度・同じ表面積の条件で、エタノール(エチルアルコール)は水より速く蒸発する。これを分子間力と蒸気圧の観点から説明した正しい選択肢はどれか。

  1. エタノールは水に比べて分子間の引力が弱く、同温での蒸気圧が大きいため表面から気体になる割合が大きい
  2. エタノールは水より比熱が大きいため表面温度が高くなりやすく蒸発が速くなる
  3. エタノールは水より分子量が大きいため蒸発が速くなる
  4. エタノールは水より多くの水素結合を作るため蒸発が速くなる
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正解:1番(エタノールは水に比べて分子間の引力が弱く、同温での蒸気圧が大きいため表面から気体になる割合が大きい) 解答の補足:蒸発の速さは同温での蒸気圧(気化しやすさ)に依存し、分子間力が弱い物質ほど蒸気圧が高く蒸発しやすい。

問題9

発展(中学範囲外を含む):この問題では蒸発潜熱(汽化熱)を用いる。蒸発潜熱は液体1 gを完全に気化させるのに必要な熱量(J/g)である。
100°Cの水200 gをすべて水蒸気にするのに必要な熱量として最も近いものを選べ。水の蒸発潜熱を2,260 J/gとする。

  1. 452,000 J(200 g × 2,260 J/g)
  2. 226,000 J(蒸発潜熱を半分に誤って用いた値)
  3. 2,260 J(蒸発潜熱を質量に乗じるのを忘れた値)
  4. 678,000 J(温度上昇分を余分に加算した誤り)
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正解:1番(452,000 J(200 g × 2,260 J/g)) 解答の補足:必要熱量Q = 質量×蒸発潜熱 = 200 g × 2,260 J/g = 452,000 J である。

問題10

水が凍るときに体積が増える主な理由と、それにより実際に起こり得る具体的な被害の組合せとして正しいものはどれか。

  1. 水は凍ると分子が規則正しい六角形の格子を作って平均的な分子間距離が広がるため密度が下がり体積が増え、その結果として水道管が破裂することがある
  2. 水は凍ると分子が密集して体積が小さくなるため建物の基礎が圧縮されることがある
  3. 水が凍ると質量が増えるため物体が重くなり橋が沈下することがある
  4. 水は凍ると分子の運動が激しくなり体積が増えるため気温が上がることがある
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正解:1番(水は凍ると分子が規則正しい六角形の格子を作って平均的な分子間距離が広がるため密度が下がり体積が増え、その結果として水道管が破裂することがある) 解答の補足:氷の構造は六角形の格子で密度が低いため体積が増え、この体積増加が閉じた容器(例:水道管)に内圧を与えて破裂を引き起こすことがある。